はじめに
女の子がいる家では、ひな祭りに雛人形を飾る家は多いと思います。
桃の節句と言えば、雛人形を思い出す女性も多いことでしょう。
そんな雛人形を飾る意味はご存じですか?また、子供が成長して大きくなったら、人形はどうしたらいいのか迷っていませんか。
今回は
- 雛人形を飾る意味
- 飾るのはいつまで
- 結婚したらどうする
などについて解説していきます。これからお子さんのために飾る人はもちろん、もう大人になって飾る予定のない人も読んでいただければと思います。
雛人形を飾る意味
雛人形を飾る意味は大きく二つあります。
子供の身代わりとして
まず一つ目は、言うまでもなく子供が健やかに育ち幸せになって欲しいという、親の願いがこもっています。
昔は今とは比べ物にならないほどに、乳児の死亡率は高いものでした。
産まれた子供が無事成人するのは、本当に大変なことだったんですね。
そこで当時は子供の枕元に、天児(あまがつ)や這子(ほうこ)と呼ばれる人形を置いて、子供に降りかかる災いの身代わりにさせようとしました。
天児は十字架の木の棒に布の頭をつけた人形で、這子はハイハイする子供に似せた人形のことです。
このような風習が徐々に変化して、今日のような雛人形になってきたと考えられます。
ですから雛人形には、子供の厄に対する身代わりの意味があると言えます。
良い結婚ができるように
もう一つは、子供が良い結婚が出来るようにという願いです。
雛人形は結婚式を表しているとも言われ、お内裏様とお雛様は天皇陛下と皇后陛下と言われています。
つまり、天皇家のようなステキな結婚が出来るようにという思いが込められているんです。
今も昔も我が子特に女の子には、幸せな結婚をしてほしいと願うのが親というものなんですね。
雛人形のはじまり
次は雛人形の風習が、どのように始まったのか見ていきましょう。
雛人形の風習は、中国から伝わった上巳(じょうし)の節句での風習と平安時代のひいな遊びが合わさったものと言われています。
上司の節句
上巳の節句では水辺で身を清め厄払いする儀式が行われていました。
その時、人形(ひとかた)・形代(かたしろ)と呼ばれる人形に、穢れを移して川に流し厄を払っていたと言います。
これは現代でも行われている「流し雛」のルーツになったともいわれています。
ひいな遊び
ひいなとは「小さくて可愛い」という意味で、鳥の雛からきている言葉のようです。
平安時代の貴族の子供の間で流行ったひいな遊びは、紙や布で作った人形遊びでお屋敷なども紙で作り、宮中での暮らしをそのまま小さくした遊びでした。
江戸時代になると人形が豪華になってきて、人形を自慢しあう「ひな合わせ」や人形に土産を持たせて親類等を回る「ひな使い」に変化していきました。
飾るのは何歳まで?
雛人形を何歳まで飾るのかについては、明確な決まりのようなものはありません。
親にとって子供はいくつになっても子供です。そんな子供の幸せを祈るための雛人形ですからいくつまで飾ってもいいんです。
各家庭で区切りの年を決めて、それまでは毎年飾るというのがいいのかもしれませんね。
それは例えば成人するまでだったり、結婚するまでなど様々あるでしょうから親子で話し合って決めればといいでしょう。
結婚して家を出た場合
女性が結婚して家を出たときは、雛人形はどうしたらいいのでしょう。
この場合、以下の三つのパターンが取られることが多いようです。
実家に置いていく
いちばん多いのは、この実家に置いていくというパターンかもしれませんね。
思い出として桃の節句にご両親と飾るのもいいですね。
結婚してしばらくは二人でアパート暮らしなどという場合は、一番現実的な選択かもしれません。
供養してもらう
もう飾ることはないと思うなら、思い切って神社やお寺で供養してもらうのもいいかもしれません。
調べれば人形の供養祭が開催される情報は出てくると思いますので、もし希望される場合は調べてみることをおススメします。
嫁ぎ先に持っていく
嫁ぎ先に守り神として持っていき、女の子が生まれた時には子供の雛人形と一緒に飾ります。
これは最近ではあまりないかもしれませんが、昔は嫁ぎ先に雛人形を持っていって飾る風習があったと言いこれを「嫁の雛」と言っていました。
さいごに
いかがでしたか。記事の内容をまとめます。
- 雛人形を飾る意味は、子供の健康を願うことと幸せな結婚が出来るようにという親心
- 雛人形の風習の始まりは、上司の節句の風習と「ひいな遊び」が合わさったもの
- 雛人形は何歳まで飾っても良い
- 結婚して家を出る時は、実家に置いていくか供養するか持っていく
せっかくご両親が、思いを込めて揃えてくれた雛人形です。いつまでも大事にしてあげてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。