時代劇に出てくる岡っ引きとはどんな人?どんな意味?

はじめに

時代劇によく登場する「おかき」。脇役が多いですが主役の時もあります。

岡っ引きが主役の時代劇といえば、なんといっても「銭形平次」です。若い方は観たことがないかもしれませんね。

岡っ引きは江戸時代に有った職業のようなものですが、実際どんなことをしていたのでしょうか。

今回は「岡っ引き」について解説していきます。

岡っ引きとはそもそもどんな意味なのか、仕事の内容、生活ぶりなどを調べてみました。

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岡っ引きの意味

岡っ引きの「岡」という字には「かたわら」という意味があり、「岡っ引き」は傍らで手引するという意味があります。

もう少しわかりやすく言うと、「岡」は非正規という意味で使われています。これに対して正規は何かというと、町奉行所の同心ということになります。同心とは江戸時代の役人のことです。

つまり岡っ引きは、同心の手下として働いていたということですね。

岡っ引きとは

岡っ引きについてもう少し詳しく見ていきます。

呼び方

じつは岡っ引きという呼び方は、差別的な呼び方です。本来、江戸では「御用聞き」関東では「目明し」関西では「口問い」「手先」などと呼ばれていました。

どんな人が岡っ引きになったのか

岡っ引きになる人は元々、裏社会の人だったようです。いわゆる「やくざ」や「犯罪者
」だったりですね。

そんな人たちの罪を許す代わりに、同心が非正規で雇うような形で岡っ引きになっていました。

仕事

そもそも岡っ引きがなぜ非正規かというと、今でいう警察の役割の同心が少なすぎて自分たちだけでは治安を守れないことから、岡っ引きを私的に雇っていました。

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ですから岡っ引きの仕事も、同心と同様に治安を守るということでした。ただこれは江戸の場合で、関西では密告専門だったり、ほかの地方では正規として雇われていたケースもあるようです。

十手


時代劇の捕り物では十手を持った同心が登場します。この十手は本来、岡っ引きには持たせず、捕り物の時に同心が貸し出すだけでしたが、段々と預けっぱなしになっていきました。

十手はふさ付きとふさなしがあり、同心以上が房付き、岡っ引きは房なしの十手を持たされていました。

また携帯する際も帯に刺す同心に対して、岡っ引きの場合はふところの中に隠すようにしていたということです。

待遇・生活

岡っ引きはどんな待遇を受けて、どんな生活をしていたのでしょうか。

同心は自分のポケットマネーから岡っ引きの給料を払っていたので、それだけで生活していくことは難しかったようです。

ですのでほとんどの岡っ引きは、普通の商売と兼業したり女房を働かせたりして生計を立てていました。

岡っ引きは下っ引きと呼ばれる手下を持つことも多く、下っ引きの面倒も見なければならないため、収入の面では楽ではなかったようですね。

ただ中には専業の岡っ引きもいたようですよ。いつの時代も要領のいい人はいるものですね。

二足の草鞋を履く

この言葉はほとんどの方が聞いたことがあると思います。意味は「両立が困難な二つの職を兼ねること」という意味ですが、実はこの言葉「岡っ引き」が語源になっています。

岡っ引きは前述したように、裏社会の人間が警察のような仕事をしているわけで、その矛盾したところからこの言葉が生まれました。

さいごに

岡っ引きについて解説してきましたが、お分かりいただけたでしょうか。

最近は時代劇が少なくなって、あまり耳にする機会も減った気がしますが「二足の草鞋を履く」の語源になったことだけでも、覚えておくといいかもしれませんよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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