はじめに
お母さんに感謝の気持ちを伝える日といえば、もちろん「母の日」ですね。
「母の日」は世界中の国々にありますが、その日付は国によって違います。
今回は、日本の母の日はどんな由来で始まったのかについて、詳しくお伝えしていこうと思います。
また「母の日」といえば、赤いカーネーションを連想する人が多いかと思いますが、最初は違う色が使われていたようですよ。
ぜひ最後までご覧ください。
母の日はいつ?
日本において「母の日」は毎年、5月の第2日曜日と決まっていますね。
ちなみに今年2021年の「母の日」は5月9日の日曜日です!
これは何も、日本だけのことではありません。
後述しますが日本の「母の日」のモデルになったアメリカはもちろん、カナダ、オーストラリア、ドイツ、イタリア、中国などの国々も同じ日が「母の日」なんだそうです。
それ以外の日が「母の日」なのは、イギリス。イースターの2週間前の日曜日となっています。
イースターとは、春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日のことです。
ちょっと日本人の感覚からするといつなのか分かりにくいですが、具体的な日付では3月21日から4月24日の間になります。
その他には中近東諸国の多くの国(エジプト、クウェート、アラブ首長国連邦など)が、3月21日、春分の日に合わせて「母の日」のお祝いをするようです。
母の日の由来
日本の「母の日」はアメリカの「母の日」がモデルになったことは前述しましたが、ではその由来はどんなものなのでしょうか。
アメリカの「母の日」のはじまり
アメリカで「母の日」が現在のようにお祝いされるようになったのは、1900年代初めの頃のことです。
きっかけは「アンナ・ジャービス」という女性で、彼女の母親は平和を願いボランティア団体の活動をしていたと言います。
その母親が亡くなったさいに、フィラデルフィアの教会で母親の追悼式を開きました。
その追悼式を開いた日が、1908年5月10日の日曜日だったのだそうです。
そう、5月の第2日曜日ですね!
その追悼式とアンナの気持ちに感動した人たちが、その日を「母の日」として普及させようとしました。
その後、まずウエストバージニア州で「母の日」として認定され、1914年にはアメリカ全土で正式に5月の第2日曜日が「母の日」として制定されました。
そうして毎年5月の第2日曜日が、「母の日」として定着しました。
ちなみに、この追悼式でアンナが参加者全員に配ったものが白いカーネーションでした。
これが、「母の日」といえばカーネーションと言えるほどに、一般的になる起源だったんですね。
ただ今の日本では、赤いカーネーションを贈るのが一般的ですよね。
なぜ、白ではなく赤いカーネーションを贈るようになったのかは、次のトピックでお伝えしますね。
日本での「母の日」のはじまり
「母の日」がアメリカから日本に伝わったのは、大正時代のことで1915(大正4)年に青山学院のアレキサンダー女史が紹介したのがきっかけと言われています。
その後しばらくはキリスト教会などで、ささやかなお祝いの行事が開かれる程度だったようです。
本格的に普及するきっかけになったのは、お菓子メーカーの森永製菓が1937年に主催した「森永・母の日大会」というイベントでした。
このイベントは豊島園に20万人のお母さんを招待して開かれたため、メディアにも注目され全国的に広がりを見せたということです。
そうして1947(昭和22)年に5月の第2日曜日が、正式に「母の日」として制定されました。
赤いカーネーションを贈るようになった理由
元々は白いカーネーションを贈るのが始まりだったということは、前述しましたが今では「母の日」と言えば赤いカーネーションが定番ですね。
なぜこのようになったのでしょう?
きっかけ
じつは最初は、先ほどご紹介したご紹介したアンナ・ジャービスの提案で、母親が亡くなっている人は白いカーネーション、母親が存命の人は赤いカーネーションを胸に付けるようになったのだそうです。
これが次第に、カーネーションを贈る風習に変化していったわけです。
日本でも当初は色で分けるのが一般的だったようですが、この色を分けるという行為が「母親を亡くしてしまった子供たちの心を傷つける」と言われ始めます。
それがきっかけで、「母の日」には赤いカーネーションを贈るようになったんだとか。
花言葉
じっさいカーネーションの花言葉を調べてみると、色ごとに違いがあり赤と白には母親への愛情に関する花言葉があります。
- 赤いカーネーションの花言葉:「愛情」「情熱」「母への愛」
- 白いカーネーションの花言葉:「尊敬」「純潔」「亡き母を偲ぶ」
などです。この花言葉を元にアンナは、色分けすることを思いついたのでしょうね。
さいごに
いかがでしたか。
現代ではすっかり定着している「母の日」に、こんな歴史があったんですね。
毎年ただ何となく赤いカーネーションを贈っているなんて人もいるかもしれませんが、これからはちょっとアンナのことを意識しながら、贈ってみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。