マーガリンは危険なの?バターとの違い、トランス脂肪酸とは

はじめに

みなさんトーストにはマーガリンとバターどちらを塗りますか?どちらもトーストを美味しくしてくれる食品ですよね。

でもよく考えると、このふたつ見た目も味も似ていて何が違うのかよく分からなくないですか?実際このふたつの違いは何なのでしょうか。

また最近ではトランス脂肪酸という言葉をよく耳にします。身体に何か危険があるものなのか、どのくらい入っているのか。など調べてみました。

健康ブームの昨今。知っておきたい知識だと思います。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

スポンサードリンク

マーガリンとバターの違い

元々マーガリンはバターの代用品として作られた加工食品です。ですから似ているのは当たり前なんですね。

ではどこが違うのか?ひとつずつ見ていきましょう。

原料の違い

まず根本的なところで、マーガリンとバターでは原料が違います。それぞれ見ていきたいと思います。

マーガリンの原料

マーガリンの主原料は80%以上が植物性・動物性の油脂です。以前は鯨の脂肪を使ったものもあったようです。

また油脂が80%未満のものをファットスプレッドと呼びます。ちょっと聞きなれない名前かもしれませんが、意外とマーガリンと思っていた商品でもファットスプレッドだったということは多いですよ。

バターの原料

バターの主原料は牛乳です。乳脂肪分が80%以上、水分が17%以下と決められています。

余談ですが、バター1箱(200g)作るのに、実に牛乳が4リットル以上必要なんだそうです。酪農家さんが減っているなんてことを最近よく耳にしますが、最近のバターの高騰もうなずけてしまいます。

使い易さの違い

マーガリンは冷蔵庫から取り出してすぐでも、パンに塗れるほど柔らかいですよね。

一方バターは冷蔵庫から出した直後だとナイフが入らないくらい硬いですよね。この違いも結局のところ原料の違いからくるようです。

マーガリンは10~30℃で適度な柔らかさがありますが、バターは15℃くらいで柔らかく30℃くらいでは溶けてきてしまいます。

味の違い

これはみなさん食べていればわかりますよね。マーガリンはわりとあっさりしている感じがします。香りもあまりしませんね。

一方バターは、牛乳が主原料なだけにコクがあって濃厚な感じがします。香りも芳醇で料理に使われることが多いですよね。

sponsored link

その他の違い

その他の違いとしては賞味期限がマーガリンで6~10ヶ月、バターで約6ヶ月とマーガリンの方が長く設定されています。

最後に価格です。価格はマーガリンの方がバターより安く設定されていることがほとんどです。これは元々バターの代用品として作られたことを考えれば、納得ではないでしょうか。

トランス脂肪酸とは?マーガリンは危険?

トランス脂肪酸という言葉を耳にしたことはありませんか?「マーガリンはトランス脂肪酸が入っているからプラスチックを食べているようなものだ」

などというかなり恐ろしいことを言っている記事を見かけたこともありますが、これはいったいどういうことなのでしょうか。

トランス脂肪酸とは

トランス脂肪酸を摂りすぎた場合のリスクとして、善玉コレステロールが減って悪玉コレステロールが増える。そのため心疾患の原因になる可能性が指摘されています。

ただしトランス脂肪酸は天然の食品にも含まれています。牛肉や牛乳それにチーズやバターにも含まれています。つまり普通の食事をすれば毎日摂取されるものなんです。

WHO(世界保健機関)はトランス脂肪酸の摂取を総エネルギー量の1%未満に抑えるよう提示していますが、日本人の平均は0.3%だそうです。これに対して米国人は2.6%です。

摂りすぎると身体に悪影響があるのは間違いないようですが、過剰に心配する必要はないように思います。

マーガリンはプラスチック!?

これはどうも誤訳が広まった可能性が高そうです。ちょっと難しい話なので簡単に説明します。外から力を加えて形が変わり、元に戻らない性質のことを可塑性かそせいといいます。

これを英語では[plasticity]と表現し、可塑性のある合成樹脂を[plastic]と呼びます。マーガリンも可塑性の性質を持つことから、それを表現する文章に[plasticity]というワードが出てくることが誤訳されて広まった可能性が指摘されています。

では実際、科学的にはどうなのでしょうか。これも案の定、全く違うそうです。当たり前といえば当たり前ですがなんだかホッとしました。

さらに言えば最近のマーガリンは各メーカーの努力によって、含まれるトランス脂肪酸が少ない商品が増えています。今ではむしろバターよりトランス脂肪酸が少ない商品もあるようですね。

さいごに

マーガリンとバターの違いについて見てきましたが、いかがだったでしょうか。マーガリンもバターも食べ過ぎれば健康に悪影響があるのは、当たり前のことですよね。

これはなんだってそうです。どちらもごく普通に食べる分には過剰に気にする必要はないようです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

スポンサードリンク