はじめに
お正月に欠かせない正月飾り。飾るのはいいけど何の意味があるのか、疑問に思ったことはありませんか。
私も子供の頃には意味も分からず、親が飾るのを手伝っていた思い出がありますが、大人になってふと疑問を持ちました。
ということで今回は
- 正月飾りの歴史
- 正月飾りの意味
について見ていきたいと思います。毎年当たり前のように飾っていても、意外とその意味までは知らないですよね。
そんな方のための記事になっていますよ。
正月飾りとは
まず正月とはなんなのかですが、もちろん新年の始まりということは誰でも知っていますね。
正月には新年の神様である「年神様」が、各家庭に来て下さると信じられてきました。
その年神様をお迎えしたり見送るための、行事や儀式が行われるのが正月です。
当然、飾りつけやお供え物をすることになるのですが、それが正月飾りやおせち料理というわけです。
正月飾りの歴史は古く、6世紀には何らかの形で始まっていたようですが、一般庶民にまで広まったのは江戸時代になってからのようです。
正月飾りには色々なものがありますが
- 門松
- しめ縄
- 鏡餅
- 羽子板
- 破魔矢
などです。それぞれがどんな意味を込めて飾られるようになったのかを、次から見ていきたいと思います。
正月飾りの意味
さっそくひとつずつその意味を見ていきましょう。
門松
門松は年神様をお迎えするときの目印として飾られるものです。その名の通り門の前に飾るのが一般的です。
松は縁起の良い木と言われ長寿を願ったり、神様を「待つ」「祀る」という意味としても捉えられています。
門松には竹や梅も使われますが、まっすぐ伸びる竹は成長を、梅は気品を表しているとされています。
しめ縄
しめ縄にはそこが神様をお迎えするに相応しい、神聖な場所であるという意味があります。
しめ縄自体が結界となり、不浄なものが入り込まないようにする役割を果たします。
またしめ飾りというのは、しめ縄に縁起ものを飾りつかえたものです。縁起物には「紙垂」「裏白」「譲葉」「橙」「扇」「水引」などがあります。
ちなみにこのしめ縄と上記の門松は、天照大神の神話が由来だと伝えられています。
鏡餅
鏡餅は新年に年神様がいらっしゃった時に、拠り所になると言われているものです。
そうして神様の魂が宿った餅をいただくのが鏡開きで、神様から力を分けてもらい一年間健康で暮らせるように祈るのです。
鏡餅の由来は、昔の鏡は丸い銅鏡で魂が宿ると信じられていました。そこから丸い餅を鏡に見立てて正月にお供えするようになりました。
羽子板
羽子板は特に女の子の成長を願うための飾りです。羽子板を使って遊ぶ羽根つきは元々、厄除けの意味があったと言われています。
羽根つきの羽根が感染症を媒介する蚊の天敵であるトンボに似ていることから、羽子板は縁起物と考えられるようになったそうです。
そうして羽子板自体に、厄除けや魔除けの意味が持たれるようになりました。
失敗した方が顔に墨を塗られますが、実はそれも魔除けの一種なのだそうですよ。
破魔矢
羽子板が女の子の成長を願うものだったのに対して、破魔矢は男の子の成長を願う縁起物です。
破魔矢とはその名の通り「魔を破る矢」という様に、災いを寄せ付けず無事に暮らせるようにという縁起物です。
また矢であることから、幸せを射止められますようにという願いも込められています。
由来は正月に行われていた「射礼」という占いにあると言われ、地区ごとに弓を競って買った地区が翌年に豊作になるというものです。
そこで使われていた矢を「ハマヤ」と呼んでいたことが由来になったということです。
さいごに
今回は正月飾りの意味について詳しく見てきました。
それぞれに昔の人の思いが込められて、現代に伝わっているのが分かりましたね。
最近では正月飾りを飾らない家も増えてきていますが、新年の縁起物ですからひとつくらい心を込めて飾ってみてもいいのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。