冷蔵庫を横倒しで運ぶのは故障の原因になるの?リスクを減らすには?

はじめに

冷蔵庫を運搬する機会はそう多くありません。

いちばん多いのは引越しの時ではないでしょうか。

その時も、ほとんどの人が引越し業者にお願いすることになるでしょう。

しかし中には、引越しの料金を節約しようと業者に頼まず自分で運ぶ人もいます。

また引越しではなくても、他の事情で冷蔵庫を運搬する機会がないとも限りません。

そんな、冷蔵庫を運搬するときには何かと注意が必要です。

特によく聞くのが「冷蔵庫は横倒しにしてはいけない」ということではないでしょうか。

しかし実際には冷蔵庫を横にしないと、運べないということもあるかと思います。

今回は

冷蔵庫は横倒しで運搬してはいけないのか

についてご紹介していこうと思います。

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冷蔵庫を横倒しで運搬してはダメなのか

結論から言うと冷蔵庫を横倒しで運搬するのは「自己責任でアリ」ということになります。

とはいえ「縦置きで運搬」が基本なのは、間違いない事実になります。

これから、もう少し詳しく説明していきますね。

冷蔵庫の仕組み

まずは簡単に冷蔵庫の仕組みを見ていきます。

冷蔵庫が冷える原理をご存じですか?冷蔵庫は気化熱を利用して庫内を冷却します。

気化熱とは、液体を気体にするために必要な熱のことです。

もう少しわかりやすく言うと、液体が気体になる(蒸発する)時に周りの熱を奪う現象のことです。

例を挙げると、予防注射などの前に肌をアルコール消毒するとひんやりするあれです。

あれはアルコールが蒸発する際に、肌の熱を奪うことでひんやり感じるんですね。

冷蔵庫にはコンプレッサーと言われる圧縮機が取り付けられていて、冷媒ガスを圧縮して液体に変えます。

この液体が冷蔵庫内の配管を通り気化することで、庫内を冷却するという仕組みになっています。

と、冷蔵庫が冷える仕組みを、ごく簡単に説明するとこんな感になります。

横倒しで運搬しない方がいい理由

冷蔵庫を横にして運搬しない方がいい理由は、単純に横向きにするように設計されていないからです。

メーカーの説明書を見るとほぼ例外なく、冷蔵庫を横にしないように書かれていると思います。

冷蔵庫を横にするのは、故障の原因になります。これは間違いない事実です。

先ほど説明したコンプレッサーの中には、液体を運ぶためのオイルが入っています。

冷蔵庫を横にすることで、そのオイルが配管の中に入り込んでしまうことがあります。

その状態で冷蔵庫の電源を入れると、コンプレッサーに余計な負荷がかかり冷蔵庫の故障につながってしまう恐れがある、というのが理由になります。

このような故障は、修理対応すら受け付けてもらえなくなることがあります。

基本は立てて運搬

上記した理由から冷蔵庫の運搬は、立てて運ぶのが基本になります。

業者にお願いすれば、まず間違いなく横にしては運びません。

それはやはり故障するリスクがあるからなのですが、個人で運ぶ場合はどうしても横にしないと運べない事もありますよね。

そこで次は、冷蔵庫を横倒しで運搬するときの注意点を解説していきます。

冷蔵庫を横倒しで運搬するときの注意点

ここからはやむを得ず、冷蔵庫を横にして運搬する場合の注意点をあげてみます。

繰り返しますが、冷蔵庫は縦にして運ぶのが基本です。

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冷蔵庫を横倒しで運ぶのは、必ず故障のリスクがあります。

これからご紹介するのは、そのリスクを少しでも下げようというものです。

  • なるべく短時間で作業を終わらせる
  • 運搬中の衝撃を最小限にする
  • 運び終わったらすぐに立てる
  • 作業が終わったら数時間から半日は放置する

こんなところになります。

なるべく短時間で作業を終わらせる

これはもちろん、横にしておく時間を少しでも短くするためです。

冷蔵庫を横にした時点で故障のリスクはありますが、時間が長くなればなるほどそのリスクは上がります。

運搬時は段取りよく、なるべく短時間で済ますことが重要になります。

運搬中の衝撃を最小限にする

運搬時の衝撃を少なくすることも重要です。

そのためには厚手の毛布などを用意し、冷蔵庫をしっかり保護します。

これはもちろん、運搬時に冷蔵庫を破損させないためにも有効ですね。

さらに冷蔵庫をしっかり固定するのも重要です。

そうしてしっかり養生して、運ぶようにしましょう。もちろん、安全運転で!

運び終わったらすぐに立てる

冷蔵庫の移動が終わったら、少しでも早く立てるようにして下さい。

もちろんこれは、横にしている時間を少しでも短くするためです。

そうして設置する位置に移動して、しばらく放置します。

作業が終わったら数時間から半日は放置する

移動も設置も終わったら、すぐに電源は入れずに数時間から半日くらいは放置してください。

これは前述した、コンプレッサー内のオイルを正常な状態に戻すためです。

これをしないで電源を入れてしまうと、故障の原因になるので気をつけましょう。

運搬するときの共通の注意点

さいごは縦横どちらで運ぶときも共通の、注意点をあげておきます。

  • 運搬する半日前には電源オフ
  • 電源オンも数時間から半日してから
  • 最低二人以上で作業する

運搬する半日前には電源オフ

電源オフはコンセントを抜くだけですが、なぜ半日も前に電源を切るかというと、霜取りと水抜きの為です。

最近の機種は、自動霜取り機能が付いていることも多いです。

霜取りが終わると、水受け皿に水がたまりますので捨てます。

これを忘れると、移動するときに水がこぼれてしまうことがあるので要注意です。

電源オンも数時間から半日してから

これは横にした時にも書きましたが、縦にして運んだ時も同じ理由で数時間から半日放置してから、コンセントを差すようにして下さい。

最低二人以上で作業する

これはもちろん冷蔵庫を守るためもありますが、単純に一人で作業するには重すぎるからです。

冷蔵庫の重さは50キロ以上が普通で、重いものだと100キロを超えます。

そんな物を一人で移動させようとしたら、家を傷つけたりケガをしたりするのがオチです。

そうならないためにも、最低二人以上で作業することをおススメします。

その際はもちろん冷蔵庫のドアを固定し、内部を空にしてから作業します。

そうして安全対策を万全にして、運搬するようにしましょう。

さいごに

いかがでしたか。

繰り返しますが、冷蔵庫は立てて運ぶのが大原則です!

仕方なく横にして運ぶときは、自己責任で故障の可能性があることを認識して行ってくださいね。

でも正直、私は仕事で何度か冷蔵庫を横倒しで運んだことがあるのですが、故障したことは一度もありません。

電気屋さんに聞いたこともあるのですが、「最近の冷蔵庫はそんなにやわじゃない」なんて言われてしまいましたよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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