はじめに
最近では、脱判子などと言われることが増えてきているように感じます。
それでも、日本で印鑑が使われなくなることはないのではないでしょうか。
なんだかんだいって、印鑑って便利な気がしませんか?
サインは字の上手い下手が露骨に出てしまいますが、印鑑ならその心配がありません。
個人差が出ないのは欠点でもありますが、良いところでもあります。
そんな印鑑のなかで、最も重要なものが『実印』ですね。
でも実印とはいったいどんな印鑑なのか、きちんと言葉で説明する自信がありますか?
大事なものだと分かっていても、意外と分からないことがあるのが実印かと思います。
今回の記事では
- 実印とは
- 実印が必要な場面
- 実印を作成するときの注意点
についてお伝えしていこうと思います。
日本に住んでいる限り、おそらくまだまだ必要になる場面の多い印鑑です。
その中でも特に重要な印鑑である実印について、知識を身に着けておきませんか?
目次
実印とはどんなハンコなのか
実印とは
実印とはどんな印鑑のことを言うのでしょう。
イメージは印影が複雑でちょっと高級そうなケースに入った印鑑、といった感じでしょうか。
実際のところそんなことはなく、一言でいえば
ということになります。
ですから、たとえどんなに安い印鑑だとしても、印鑑登録しているならばそれは実印ということになります。
実印とは別に、認印や銀行印と呼ばれる印鑑があります。
これらの実印以外の印鑑は、印鑑登録の必要がありません。
もちろん印鑑登録した印鑑を使うこともできますが、安全上のリスクがあるためおススメは出来ません。
また出来合いの安いハンコのことを、三文判と呼ぶことがあります。
これは、はんこ屋さんはもちろんホームセンターなどで誰でも同じものが買えてしまうため、実印として使うのは極めて危険です。
印鑑登録
印鑑登録とは役所に自分だけの印鑑であることを登録しておくことで、それを証明する書類を印鑑証明書と言います。
印鑑登録できるのは15歳以上と決められていて、基本的に住民登録している市区町村の役所で行います。
印鑑登録に必要なものは
- 登録する印鑑
- 身分証明書
- 登録費用
の3点です。
身分証明書は免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの顔写真付きのもの。
登録費用は自治体によって異なり、200~500円のところが多いようです。
また、マイナンバーカードを持っている人は、コンビニなどで印鑑証明書を発行することが出来るようになっているので便利ですね。
実印が必要になる場面
実印が必要になる場面は、おもに以下のような場面です。
- 公正証書・契約書などの作成
- 不動産取引
- 法人の立ち上げ
- 保険金請求
- 遺産相続
- 自動車の購入
- 銀行から融資を受ける
多くの場合、大きなお金(財産)に関わる時と思っておけば、間違いないかもしれませんね。
その際には一緒に、印鑑証明書も必要な場合がありますのでご注意ください。
普通に生活していると実印が必要になる場面は、そこまで多くないかもしれません。
ただ人生の節目で、必要になることが多いのも事実です。
とくに車や家の購入などは、多くの人が関係のあることと言えるでしょう。
そんな時のためにもしまだ実印を持っていないのであれば、今のうちに作っておくことをおススメします。
実印を作る時のポイント
実際に実印を作る時には、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
実印は一生ものと考えて、失敗しないようにしたいものです。
場合によっては登録できないなんてことにもなりかねませんので、しっかりチェックしておきましょう。
- 登録は一人につき一個
- 刻印はフルネームじゃなくても良い
- 市区町村によって印影のサイズが決められている
- 氏名以外が入っていると登録できない
- 家族で使いまわしができない
- 一生モノと思って耐久性の良い素材を選ぶ
登録は一人につき一個
実印は一人ひとつしか登録できません。
もし変更したい場合は、役所での手続きが必要になります。
刻印はフルネームじゃなくても良い
実印だからと言って、刻印をフルネームにする必要はありません。
名字のみ、名前のみでも問題ありません。
ただし結婚などで名字が変わっている場合、旧姓での登録は出来ないので気をつけましょう。
市区町村によって印影のサイズが決められている
印影のサイズは市区町村によって若干違いますが、多くは「8ミリの正方形に収まらず、25ミリの正方形からはみ出さない」となっています。
また形に関しては円形が基本ですが、楕円形や角形も認められています。
ただし輪郭がない、または欠けているものは認められていません。
氏名以外が入っていると登録できない
氏名以外のものが、陰影に入っているものは登録できません。
たとえば絵柄が入っていたり、職業や肩書などが入っていても登録できません。
さらに逆掘りと言われる、文字が白くなるものもNGとされています。
家族で使いまわしができない
実印は家族での使いまわしができません。
名字のみの印鑑であっても家族の誰かが印鑑登録したものは、他の誰かが登録することは出来ません。
実印は一人ひとつ、ひとつに一人です!
一生モノと思って耐久性の良い素材を選ぶ
実印は一生ものと思って、ある程度質のいい素材を選ぶことをおススメします。
百均などで売られている、ハンコ(いわゆる三文判)はNGとされる場合もあります。
もちろんゴム印やシャチハタなどもNGです。
おススメの材質としては『黒水牛』や、ちょっと値は張りますが『チタン』などでしょうか。
他にもいろんな材質があるので、気になる方は調べてみるといいかと思いますよ。
実印を作るタイミング
実印を作るおススメのタイミングとしては、やはりなにか節目の時がいいのではないでしょうか。
心機一転したいときなどに、思い切って実印を作っておこうという人は割と多いものですよ。
具体的には以下のタイミングがおススメです!
- 成人するとき
- 就職するとき
- 大学進学
- 結婚するとき
- 昇進したとき
もちろん作るのはいつでもいいのですが、自分に勢いをつける意味でもこのような人生の節目での実印の作成をおススメします!
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さいごに
いかがでしたか。
実印は人生のここぞという場面で、必ず必要になります。
また日本に住んでいる限りは、まだまだハンコ文化は続くでしょう。
いざという時に慌てることがないように、今のうちに実印を作っておいてはどうでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。