台風上陸の定義とは?接近との違いは?沖縄には上陸しないの?

はじめに

果たして今年はいくつの台風がやってくるのでしょうか。毎年、日本各地に甚大な被害をもたらす台風ですが、みなさん台風についてどのくらい知っていますか?

今回の記事ではそもそも台風とは?沖縄には台風が上陸しない!なぜ?過去の上陸した数などを調べてみました。

この記事を読めばちょっとだけ台風に詳しくなれますよ!

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台風とは

台風はたくさんの積乱雲が集まってできる巨大な渦巻きです。また台風といえば誰でも想像するのが強い雨と風ですよね。でも正直それくらいしか思いつかない方もいるのでは?

そこで簡単にですがもう少し細かいところを、分かりやすく見てみたいと思います。

台風の定義

台風とは北西太平洋で発達した熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が17.2m/s以上のものを言います。

台風は地球の自転の影響で北に向かおうとします。しかし低緯度の地域では通常東風が吹いているので、台風は西に流されながら北上します。

そして偏西風が吹く中・高緯度地域に来ると台風は北東に進みます。こうして日本付近に来ると北東に向きが変わるんですね。

台風の強さ・大きさ

よく台風情報で、「大型で非常に強い」などと表現しますが下図のように分けられています。

【大きさ】

階級 最大風速
階級なし 500km未満
大型 500km以上~800km未満
超大型 800km以上

【強さ】

階級 最大風速
階級なし 33m/s未満
強い 33m/s以上~44m/s未満
非常に強い 44m/s以上~54m/s未満
猛烈な 54m/s以上

ちなみに、大型とは本州全域、超大型とは北海道から九州まで覆われる大きさになります。

台風の目

台風の目という言葉を聞いたことがありますよね?もちろん台風にほんとの目があるわけではありません。

台風は中心に向かって風が吹き込んでいますが、その風は中心に近づけば近づくほど速くなります。

そうして風が一定以上速くなると、遠心力で中心に風が吹けなくなります。こうして雲も遠心力で外側に広がって台風の中止部分に、雲のない部分が出来ます。これを台風の目と呼びます。

台風の目は勢力の大きい台風にしか現れません。それは勢力が弱い台風では風の速度も遅くなり遠心力も弱くなるので、中心部に風が吹き込めてしまうためです。

台風の目があるということは勢力が大きい台風ということなんですね!

台風上陸、沖縄には上陸しない?

沖縄はよく台風の被害にあっているイメージがありませんか?夏になるとよくテレビで映像が流れますよね。

しかし沖縄には台風は上陸しないということをご存じでしたか。一体どういうことなのか解説していきます。

ここで台風の上陸、接近・通過の定義を見てみたいと思います。それぞれ下図のようになっています。

上陸 台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合
接近 台風の中心が半径300km以内に入る事
通過 台風の中心が、小さい島や小さい半島を横切って、短時間で再び海上に出る場合

ここで注目してほしいのが上陸の定義です。なにか足りないような気がしませんか?

…そう!沖縄が入ってないんです!沖縄は島ということで、そもそも台風上陸の定義に入っていないのです。

つまり沖縄は台風が接近、通過はしても上陸することはないのです。なんだか、なぞなぞみたいな感じになりましたが言葉の定義づけの関係で、沖縄には台風が上陸しないんですね。

日本での台風上陸数

ここでは過去20年間の台風上陸数を見てみます

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2000 0 2004 10 2008 0 2012 2 2016 4
2001 2 2005 3 2009 1 2013 2 2017 4
2002 3 2006 2 2010 2 2014 4 2018 5
2003 2 2007 3 2011 3 2015 4 2019 5

過去20年間で、台風上陸数は61個。平均で年間約3個です。これを多いとみるか少ないとみるかは人それぞれですが、私は意外と少ないなと感じました。

ついでに沖縄、奄美への過去20年間の台風接近数も見てみます。

2000 10 2004 15 2008 6 2012 12 2016 7
2001 6 2005 8 2009 3 2013 9 2017 7
2002 9 2006 6 2010 6 2014 10 2018 13
2003 9 2007 8 2011 7 2015 6 2019 7

過去20年間で、164個。平均で年間8.2個でした。もちろんこれは上陸数ではないので単純に比較するものではないですが、やはりイメージ通り本州に比べて多いようです。

台風のメリット

台風というと、どうしても迷惑でしかない自然現象と思われる方も多いと思います。

でも実は台風が起きないと困ることもあるんです。さいごは台風のメリットを見ていきたいと思います。

水不足の解消

これはイメージしやすいのではないでしょうか。近年夏になると各地で水不足が起きることがありますよね。

台風が来ることによって、ダムや森林、地表などに水が蓄えられ水不足を解消してくれるというわけです。

生態系の維持

台風が海上を通過することによって、海の水がかき混ぜられます。それが水温調節や、深層への酸素の供給など様々な効果があるようです。

さいごに

いかがだったでしょうか。私は沖縄には台風が上陸しないとは知らなかったです。沖縄というだけで「毎年何回も上陸してるでしょ」と思ってました。

また台風はデメリットだけでなくメリットもあるんですね。自然のメカニズムってほんとすごいですよね!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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